先日、いつもご来店されている常連のお客様が、
困った顔で駆け込んでいらっしゃいました。
当店が混み合っていて希望の時間に予約が取れなかったその方が、
違うお店に行ってメイクをされたのですが、
どうしてもそのメイクが気に入らなくて、
結局、用事の時刻も遅らせて当店に駆け込んで来たという訳です。
メイクが気に入らなかったら、
お出かけ前の楽しい気持ちも冷めてしまいます。
さぞ、心中焦っただろうなと察しました。
さて、その他店でされてきたメイク、
なぜそのお客様が気に入らなかったのかの理由ですが、
「なんか、変ですよね・・・」と
何度もおっしゃっていました。
どこがどう変なのかが、
お客様自身もよくわからないんだけれど、
明らかに変、と感じているわけです。
私が見たところ、
使っている色味が変なわけでもないし、
すごくテクニックが低レベルというわけでもないのですが、
どこか垢抜けない印象になっているんですね。
その原因は、
「質感」と「グラデーション具合」にありました。
まず、質感というものについてですが、
「質感」という言葉を使うと、
どこか敷居の高いお話というか、小難しいというか、
抽象的な感じに思う人は少なくないでしょう。
でも「質感」というのは、おしなべて簡単に説明すれば、
「光っているのか、マットなのか」
「厚みがあるのか、薄いのか」
といったようなことを指すもので、何ら難しいことではありません。
洋服の生地に例えると簡単です。
同じ白い生地でも
綿とベルベットでは、見た目の印象が全く違いますよね。
そういうことです。
同じピンクのアイシャドウでも、
それがマットなのかパールなのかで印象が違ったり、
もしくは全く同じ商品のピンクアイシャドウを
厚みを持たせて重ね塗りするのか、薄く1回塗りにするのかでも、
仕上がりの差は大きく出てきます。
質感というのは、そういうことです。
今回、なぜお客さまのメイクの質感がおかしかったのかというと、
ポイントメイクの1つ1つの質感には問題ないのですが、
それが全て合わさった時のバランスがいまいちだったのです。
ベースメイクは厚みがあってしっかり&マット。
なのに、チークはパールで薄く入っていて
眉毛は薄い色のパウダーささっと軽く。
アイシャドウもパールのものを薄塗り。
発色はしているのですが、
どれもベースメイクの質感にポイントメイクの質感が負けていたり、
マットの柔らかい感じとパールの硬い感じが喧嘩していたり。
そんなアンバランスさが、垢抜けない雰囲気を出していたのでしょう。
そして、前述した通り「グラデーション」が雑であると、
そのメイクの良さが全く生かされませんね。
例えばアイシャドウのグラデーションだったり、
チークのグラデーションだったり、
それぞれのポイントメイクのグラデーションももちろん大事ですね。
しかし、ここでいうグラデーションというのは、
それだけに限らず、もっともっと顔全体で見る必要があって、
例えば、
ノーズシャドウとアイシャドウのグラデーションとか、
チークとハイライトのグラデーションとか、
眉頭とノーズシャドウのグラデーションとか・・・
つまり、ポイントメイクとポイントメイクのつなぎ目が、
美しく重なりあっていることが大事なのです。
そういった顔全体の立体造りを滑らかに行うことが出来て、
初めて垢抜けたフルメイクが出来るというものです。
今回のことで、私自身もまた改めて実感した次第です。
___ メ イ ク ア ッ プ 人 生 ____
発行元 AiLOGIC MAKE UP(アイロジックメイクアップ)
発行責任者 代表 寺長根 あい
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